スヌーズレン

 スヌーズレンとは、どんな人でも、自分のペースで楽しみ、リラックスして過ごすことができる環境や考え方です。

 感覚を効果的に刺激できる環境をつくり、お子様と一緒に過ごすパートナー(職員・お家の方・お友だち)と共に気持ちを共有します。

 楽しいなあ、ドキドキするなあ、気持ちがよいなあ、など、様々な気持ちを感じていただけたらと思います。

語源

○スヌーズレンは1970年代にオランダで生まれた造語です。

 Snuffelen(スヌッフレン)・・・探索する様子

 Doezelen(ドゥーズレン)・・・気持ちのよい様子

 ⇒ Snoezelen(スヌーズレン)

副次的効果

スヌーズレンは教育・療育ではなく、楽しむこと(余暇活動)です。

ですが、持続的に利用した方の副次的効果も報告されています。

○リラックスできる。

○信頼関係が築ける。

○感覚を適度に刺激できる。

○興味のあるものが分かる。

○自傷行為が軽減する。

○集中力がつく。          など

有酸素運動

 運動は、体を動かすだけではなく脳も刺激することができます。

 体を動かした後、勉強することで学習効率が良くなるため、スマイルリズムでは、毎日のワークに体を動かすプログラムを取り入れ、その後に宿題に取り組みます。

方法

○本人が楽しく取り組める運動を行う

○心拍数を高める有酸素運動を行う。

○普段使わない筋肉や関節を使う。

○友だちとコミュニケーションを取りながら行う。

効果

ジョン・J・レイティ博士が著書の中で以下のことを話しています。

○ニューロンの数を増やす。

○認知能力を高めるために必要な神経結合を増やす。

○ドーパミン・セロトニン・ノルアドレナリンといった思考や感情にかかわる神経伝達物質の分泌を促す。

○記憶をつかさどる海馬を大きくする。

○脳の血流が増して、集中力や思考力が高まる。

⇒脳が学習するための準備を整える役割。学習とセットで考えます。

感覚統合

 体を動かすとき、ものを考えるとき、日常生活のとき、どんなときでも人は感覚をつかっています。

 お子様が困っていることの一つの理由として、この感覚の使い方が苦手なのかもしれません。感覚を効果的に刺激する療育を行って、お子様の困難を軽減していきます。

①感覚

視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚・前庭感覚・固有受容感覚

○前庭感覚

 平衡感覚ともいわれます。

 重力を感じ取り、バランスを整えます。

○固有受容感覚

 筋肉や関節を使うときに、体の中から発信される情報です。

 体の各部位の位置把握にも使われます。

②知覚

感覚器で情報をキャッチすること。

○何か見えるな。

○何か触れたな。

○ゆれているな。

○音が聞こえるな。

③認知

情報を理解すること。

○おもちゃがある!

○手が机に当たった!

○地震だ!

○好きな曲だ!

④出力

姿勢・運動・学習・集中力など、様々なことに影響します。

○座っているときにぐにゃぐにゃしてしまう。

○勉強に集中できない。

○よく転んでしまう。

○ものによくぶつかる。

○近くにいるのに強くボールを投げてしまう。

○動きを真似することが苦手。          など